
いま、小学生のお子さまもをもつママの間で、
「ランドセルは子供にとって重過ぎるのでは?」
「軽いリュックサックではダメなの?」
という疑問の声がたくさん上がっています。
そこで、こちらではそんな疑問を解決して貰えるように、
「小学生にランドセルをおすすめする理由」をご紹介していきます。
目次
小学生にランドセルをおすすめする理由
はじめにもお話しましたが、最近ママの間で「ランドセルが重すぎる」という意見が多くでています。
現在、販売されているランドセル本体の重さはおおよそで、下のようになっています。
- 人工皮革 = 約900~1200g
- 牛革 = 約1200~1400g
- コードバン = 約1400~1500g
※メーカー事に搭載された機能や、金具・装飾の有無により誤差はあります。
対して、リュックサックは、
大きさにもよりますが、平均的に500~900g程度
軽いものだと、ランドセルの半分ほどの重さになります。


重さだけを見てみると、ママたちが言うように
「軽いリュックのほうがいいんじゃないの?」と感じてしまいますね。
しかし、未だに小学校では、
リュックではなくランドセルが背負われているところが多いのはなぜなのでしょうか?
それには次のような2つの理由があります。
- リュックも同じ!本当に重いのは”荷物”
- ランドセルの方が子供の身体に負担をかけない
この理由をそれぞれ詳しく解説いたします。
理由①「リュックも同じ!本当に重いのは”荷物”」
「ランドセルが重い」という方もたくさんいますが、
本当に重くなってきているのはランドセルではなく、
中に入れる『荷物』が重くなってきているのです!
今年(2018年)大手ランドセルメーカーの『セイバン』さんが、
2000人の小学生とママを対象に行ったインターネット調査で、
「1週間のうち、ランドセルに入れる荷物が一番多い日の重量」についてアンケートをとったところ
なんと、平均で4.7kgもの重さの荷物をランドセルに入れていることが分かりました。
※ランドセル本体重量を除いた重さです。
――リュックサックでも負担はかかる
2018年10月15日(月)のNHKニュース「おはよう日本」の特集に出演された
大正大学人間学部の白土 健 教授は、
「ランドセルの重さが体重の約15%以上になると体によくない」という旨のお話をされています。
大正大学人間学部 白土健教授
「整形外科医で聞いても、(ランドセルの)重さは体重のだいたい15%。
これを越えると体には良くないと聞いている。」
文部科学省の調査では、平成29年度の全国の小学一年生の平均体重は、
男の子が21.4kg、女の子は21.0kgとなっています。
男女ともに体重をおおよそ21kgとして、15%の重さを計算すると
お子さまに負担をかけない荷物の重量は約3.15kg以下になります。
セイバンさんのアンケート結果では、
小学生は荷物だけで5kgに近い重さをもって通学している為、
たとえ軽いリュックサックを使ったとしても、身体に負担がかかることには変わりがないのです。
ちなみに、現在は通学時の荷物によるお子さまにかかる負担を減らす為に、
文部科学省や学校、保護者の方たちが一丸となり、”置き勉自由化”などの荷物の持ち帰り方法を改善しようと動いています。
下の記事では、ご自身のお子さまが通う学校でもできることなどをご紹介していますので、こちらの記事と合わせてご覧下さい。
理由②「ランドセルのほうが子供の身体に負担をかけない」
リュックサックでも負担がかかることはわかりましたが、
「同じ負担がかかるなら、少しでも軽いリュックのほうがいいじゃん!」と思われたママもおられますよね。
それでは本題に入りましょう!
なぜ、軽いリュックではなく、ランドセルが小学校で使われているのか・・・
それは、ランドセルの方が「小さな身体の子供に負担をかけないから」です!
なぜ、ランドセルの方が子供に負担がかからないのか?
その理由は次の3つです。
- 荷物が安定しやすい
- 肩と背中全体で背負える
- クッション性が高い
それぞれの理由について詳しく解説します。
○荷物が安定しやすい
まず、一つ目にランドセルは「荷物が安定しやすい」という理由があります。
荷物が安定することで、重さで身体が揺さぶられたり、負荷が偏りにくくなるので、身体の負担を減らしてくれます。
では、なぜランドセルは荷物が安定しやすいのかというと、その秘密は「硬さ」にあります。
平らで硬い底は、重い教科書の負荷をバランスよく支えるのです。
また、天然皮革や人工皮革などを使ったしっかりした肩ベルトは、
荷物の重みで揺れるランドセルのブレを抑える効果もあります。
リュックサックの場合は、生地によりますが、ランドセルに比べれば比較的に形が柔軟なため、
重い荷物が一箇所に沈み込んだり、傾きやすくなり、
ユサユサと揺れやすくその反動が負担をかけてしまうこともあります。


○肩と背中全体で背負える
次に、ランドセルは「背中全体で背負える」ためお子さまの身体の負担を減らしてくれます。
これは、先ほどお話したランドセルの硬さにも繋がることなのですが、
柔らかい素材のリュックは、荷物の重みが下にだら~んと垂れ下がりやすく、
肩に集中的に負荷がかかりやすくなってしまいます。


対して、ランドセルは箱型でガッシリしたつくりのため、
中の荷物の形にやつまり具合に関わらず、
背負った時にランドセル(荷物)重みを肩と背中全体で受けることができるので、身体にかかる負荷が分散されます。
○クッション性が高い
最後は、ランドセルの「高いクッション性」が負担を軽減してくれます。
何度も同じことを繰り返してしまいますが、ランドセルはリュックに比べ「硬い」です。
そのため、そのまま背負ってしまうと身体があたる部分が痛くなることがあります。
しかし、ランドセルには柔らかく、衝撃吸収に優れた「背あて」というクッション性の高い機能が備わっています。
もちろん、背あてだけでなく直接身体に触れる「肩ベルト裏」にも、
柔らかいウレタンなどの緩衝材が内蔵されているものがたくさんあるので、
硬いランドセルを背負っても身体が痛くなりにくいのです。
また、ランドセルに搭載された背あてなどのクッション素材は、
その柔らかさにより、やさしくお子さまの身体に密着するので、
ランドセルのズレを防ぎ、安定感を高めてくれる効果も期待できます。
対して、リュックサックは、
アウトドア用などの一部の機能性を重視したリュックを除き、
背あてのような分厚いクッションが内蔵されていないものが一般的です。
もともとが生地が薄く、柔らかいということもあり、
中に硬く角ばった教科書などが入っていると、
背中に直接当たるので痛みを感じやすい場合があります。
ランリックやナップランドなどリュックは?
ちなみに、京都や北海道の一部の小学校では、
ランドセルのような形状で、リュックのように軽い、
「ランリック」や「ナップランド」と呼ばれる通学カバンが使用されているところもあります。
小学生が使用するカバンとして、耐久性や撥水性なども高く、
なによりリュックのように”軽い”ということで、
ランドセルの重さが気になるママさんから、「全国の小学校でも取り入れて欲しい!」という熱い声もあります。
確かに、ランドセルのように教科書の収納にも適した形で、
底がしっかりしているのでリュックサックよりは負担が少なそうです。
しかし、少し気になる点が1つあります。
気になるポイント「クッション性が低い」
「ランリック」も「ナップランド」もどちらも肩ベルトは柔らかくクッション性があるのですが、
背中部分に関しては、背あてが無く、ランドセルに比べ「クッション性」が少し足りないように感じます。


ランドセルと似た形状をしているので、
重い荷物を入れたときに”身体にあたる部分が痛くならないか”が唯一気にある点ではあります。
もし、「ランリックのように軽いカバンが欲しい!」と思ったママさんは、
下記の記事でご紹介している「軽い」ランドセルのランキングも参考にして見て下さい。
クッション性が高いとっても軽いランドセルが見つかりますよ♪
負担をかけないランドセルを選ぶことが大切
ここまでのお話で、なぜリュックサックではなく、
ランドセルをおすすめしているか納得がいきましたでしょうか?
- 荷物が重くなっているので、リュックに入れても重い
- ランドセルはリュック以上に子供に負担をかけない構造をしている
ランドセルは、たしかにリュックに比べると重いカバンですが、
そのデメリットをカバーするくらいお子さまに負担をかけにくいカバンでもあります!
身体に悪影響が出てしまうほど重くなる荷物からお子さまを守るためには、
リュックよりもランドセルが望ましいと考えます。
ただし、どんなランドセルを選んでもいいわけではありません!
きちんとお子さまことを考えた機能が付いたランドセルを選ぶことが大切です。
お子さまの身体にかかる負担をより軽減してくれるランドセルの選び方は、下記の記事でご紹介しています。
当サイトおすすめのランドセルもご紹介していますので、ぜひご覧下さい♪