
コンニチハ!
ワタシはランドセル選びのナビゲーター『ランセル』です♪
「初めてのランドセル選びはわからないことだらけ!」ですよね?
そんなランドセル選びをするママ・パパを応援する為に、
ランセルが選び方や豆知識などをご紹介していきます。
こちらでは、
ランドセルの素材「人工皮革」の丈夫さ
についてご紹介しています。
『人工皮革』ときくと、
「軽くて、雨に強い」、「安い」というプラスイメージもあれば、
「安っぽい」、「脆い」、というマイナスイメージもあると思います。
しかし、人工皮革ってみんなが思っているほど脆くなく、
とっても丈夫な素材なんです!
それを証明するために、
コチラでは「実際に6年間使用した人工皮革ランドセル」を使って、
その丈夫さを検証してみたいと思います。
「人工皮革よりも牛革が丈夫で安心!」と思っている方も、
人工皮革の耐久性にびっくりするかもしれませんので、ぜひご覧下さい♪
目次
セイバンの人工皮革ランドセルの6年後をみてみた
今回、実際に使用するランドセルは、
ランドセルの大手メーカー『セイバン』さんの
男の子向けの人工皮革ランドセルです。
正確には分かりませんが、
シボ感(表面の凸凹)や、風合いが良いので、
おそらく「クラリーノ」か、「クラリーノ エフ」だと思います。
クラリーノとは、化学繊維メーカー「クラレ」さんが開発した
人工皮革の名前です。
詳しくはコチラの記事でもご紹介していますので合わせてご覧下さい♪
タイトルには「6年後」と書きましたが、
検品シールには≪010805≫と記載されているので、
実際は18年ほど前のモデルになると思います。
なかなか、6年後すぐに使用したランドセルを入手できなかったので、
こちらのランドセルを使ってみました。
(経年の検証は長いほうがいいですよね?)
ランドセルの全体写真
さて、それでは、本題の人工皮革の使用感を見てみましょう!
まずは全体写真から・・・






なんだか6年後・・・もとい18年も経過しているわりに、
パッと見、意外とキレイですね。
アクティブな男の子が使用していたので、
細かいキズはたくさん付いていますが、
目立つ「破れ」などはありません。
人工皮革部分の目立つキズの写真
この頃のセイバンさんのランドセルは、
現在のコの字型の三面一体構造「タフかるプレート」が
まだ開発されていなかった為か、ところどころ型崩れが見えます。


しかし、若干シワができる程度で、
人工皮革自体は「ヒビ割れ」など起こしていません。
通常、人工皮革を含め多くのランドセルは、
雨に濡れても大丈夫なように表面を樹脂などでコーティングしてあるのですが、
樹脂は劣化すると「ヒビ割れ」しやすくなります。
6年以上たってもヒビ割れを起こしていないのは驚きです!
ただ、細かいところみるとやはり、スレやキズはありました。


①は「カブセ(フタ)」の角の写真です。
アスファルトかコンクリートの壁で擦ったようなキズです。
破れはしていませんが、紺色なので目立ちますね。
②は「前ポケット」と「小マチ」の底面の角の写真です。
コチラは完全にスレて人工皮革の下地が見えてしまっています。
さすがに角面は擦れる頻度が高いようですね。
ただ同じ角でも、しっかり補強されている
「ヘリ」部分の角は、スレも少なくキレイな状態でした。
「補強」って大切ですね!
※補強にも同じ人工皮革が使用されています。
「背あて」・「肩ベルト裏」の写真
次は、ランドセルで最も身体に触れるため、
傷みが出る部分「背あて」と「肩ベルト裏」を見てみましょう!
まずは背あてから・・・


拡大写真見ると分かるように背中に当たる
クッション部分はかなり「汚れ」と「ヒビ割れ」が目立ちますね。
次は肩ベルト裏をみてみます。
肩ベルト裏の傷みはもっと酷いです。
さすがに肩ベルトはよく動かす部分でもあるので、
それだけ劣化も激しいですね。
やはり、6年間ずっとではありませんが、
汗などで濡れた状態が続くと、
さすがに撥水性に優れた人工皮革でも傷んでしまうようですね・・・
しかし、同じ肩ベルトのパーツでも、
力の掛かる金具パーツの付け根などは、
傷みがほとんどありませんでした。


どうやら当時の人工皮革ですら、
「引きちぎれ」に対する強度はかなり強いようです。
ちなみに、よく広がったり破れたりする肩ベルトの「調節穴」は、
少し表面が破れてはいたものの、穴自体はそれほど広がっておらず、
まだまだ、現役で使えそうな感じです♪
これは余談ですが、もしかすると当時のセイバンさんのランドセルは、
肩ベルト裏や背あてには人工皮革ではなく、天然皮革を使用していたかもしれません・・・
なぜなら、いまでこそ、繊維メーカーTEIJINさんの『エアリー』や、
大手ランドセルメーカーのセイバンさんの『ブレスレザー』、フィットちゃんの『エアーフレッシュ』など、
通気性の良い人工皮革は開発されてますが、
ひとむかし前までは、天然皮革を越える通気性の良い人工皮革は無く、
ランドセルの背あてや、肩ベルト裏には、柔らかく加工した牛革などが使用されていました。
当時のセイバンさんのランドセルの素材にどんなものが使われていたのか、
詳しい情報が分かりませんので、あくまで過程の話です・・・
通気性の良い背あてについては、コチラの記事で詳しくご紹介していますので、
ぜひ合わせてご覧下さい♪
人工皮革は6年後でもしっかり使えるほど強い素材
今回ご紹介したランドセルは、
人工皮革ランドセルのほんの一部ですが、
なんとなく人工皮革の丈夫さが伝わったでしょうか?
人工皮革は、
力の掛かる部分や、よく擦れる角など、
あらゆる箇所で、しっかり6年間耐える性能を持っている素材です。
ちなみに、今現在の状態でも、
ランドセルの表面を爪で引掻いても、
まだ、表面の柔らかさがありので付いた痕もすぐに目立たなくなってしまいます。


現在ランドセルに使用されている人工皮革は、
- クラレ社さんの『クラリーノ』系(エフ、タフガード、レミニカなど)
- TEIJIN社さんの『タフガード』系(ライトなど)
- FILWEL社さんの『ベルエース』系(ベルバイオなど)
などが主ですが、
総合的な耐久度にそれほど差はありません。
あえて言うなら、クラレ社さんのほうが、
人工皮革の開発に一日の長があり、
シボ感(表面の凸凹)などの風合いの作り方が上手いと感じるくらいです。
人工皮革は、耐久力だけでなく、
軽くて、お手入れも簡単な、
お子さまでも使いやすい素材です。
ランドセルを選ぶときは、
ぜひ人工皮革のことも考えてみてくださいね♪
今回使用したモデルはセイバンさんの旧式のランドセルでしたが、
こちらでは、最新のセイバンランドセルの性能などをご紹介しています。
ぜひ、今のより優れたランドセルもチェックしてみて下さい♪